裁判傍聴ブログ

旭川地裁を中心に裁判傍聴記を書いています

紋別シカ罠ワイロ事件:部下の証言その2-キツすぎる土下座

その土下座は本当にキツイと思う。これ以上キツイ土下座はあまりない。

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この事件の続きです。

 

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 今回は被告も認めている「暴行」の証言でした。

被害者であるノムラが、被告の暴行をICレコーダーで録音したことから事件が発覚した経緯があります。そのノムラの証言でした。

 

証言台にとても真面目そうな人が立ちました。今回の証人ノムラです。すぐ横には上司であった被告がいます。百戦錬磨の被告に比べると、申し訳ないけど真面目過ぎて身を亡ぼすタイプに見えました。

ノムラ(敬称略)は平成24年紋別市役所に入所します。ここからノムラの悪夢は始まりました。被告とは別係の森林認証担当という仕事に就くのですが、同じ課なのでたまに一緒に仕事をします。

 

そして被告に森林振興係の仕事を「こうゆうのは若いのがやるんだ!」と押し付けられました。これが賄賂の温床でした。

仕事を押し付けられて何が何だかわからないノムラは被告に質問します。するとたいてい「去年の見ろ!」とか「自分で考えろ!」と言われます。

「なんだよ、自分はオークションサイトみてるじゃねえかよ」とノムラは思いますが、怒られながらもなんとか仕事をつづけました。

しかし仕事では被告に「死ね!」「クマのエサにしてやる!」「お前を消すのは簡単だぞ!」という恫喝を受けます。頭を叩かれ襟首をつかまれ引っ張られます。それは人前では行われず、執務室の隣にある和室で行われました。

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紋別市役所庁舎案内図|公共施設の案内|紋別市より

 

「8月は週1で怒られました」ということですから恐怖でしょう。なので証人は職務係に相談に行きます。すると被告の恫喝は減って月1ぐらいになりました。

 

しかしそれも時間とともに復活します。平成26年には2,3日に1度の割合にヒートアップ。30分以上恫喝されたあと「あやまるとは土下座することだ」と2,3回土下座をさせられました。

さらにクマ出没地域の罠の見張りと称されて、ヒグマ出没地帯に夜に2人で行きます。そこで車を下ろされ置いてけぼりにされるということもされました。

 

そのころから「本当に事故として殺されるかも・・・」と危惧した証人はICレコーダーを買います。スマホの録音機能は「被告にチェックされて」使えませんでした。

そしてとあるミスを証人が起してしまい、被告が「行くぞ!」とクマの罠の見回りに同行させられます。後部座席には銃のケース、そして被告はその玉を指でじゃらじゃらさせていました。

そして事件になった暴行が行われます。恫喝、そして殴る。証人は「自分が死んだら事故ではなく事件と思ってくれ」とICレコーダーを友人に渡します。それを重く受け取った友人は「課長に相談したほうがいい」といい、課長も「移動するか?」と言ってくれます。

「被告に怒られるのが嫌だから」といって証人は4月までその職場で働きました。移動後は暴力はなくなり平和になったということです。

 

全角と半角のミス

どうして被告はそこまでブチ切れているのでしょうか?証人のやらかしたミスとは?それは書類の数字を全角と半角を間違えてしまったということだけです。

裁判長は「それで職務に重大な支障が生じるの?」といい「いえ」と証人が答えます。そりゃそうだ。

 

もう一人の証人

ノムラの友人であり同期であるタケナカが証言台に立ちました。被告のイメージは「横暴で、すぐウソをつく人」。タケナカもノムラと同じように「辞めてしまえ!」「お前なんか消せるんだぞ!」「飯おごれ!」「土下座しろ!」と恫喝を受けます。

 

被告の賄賂の予算を「動物死体処理手数料の予算があまってるから、そこからひっぱれ」と言われてその通りにします。「妖しいとは思わなかったんですか?」と検察に聞かれ「思ってましたが、被告とかかわりあいたくなかった」うん、気持ちわかります。

 

証人2人の証言が終わり、ついに明日被告人質問です。

 

その土下座はキツイ

私はいままで仕事のミスをいっぱいやらかしてきましたが、土下座を強要させられることはありませんでした。もし何かあったら最高の土下座をかましてやろうと思ってます。

安い頭です。これを地面にこすりつければ難局が打開できるのならガンガンやります。ですが、この証人の場合はキツイなあ・・と思います。

お客さんに迷惑がかかったり、同僚の仕事の信頼を損ねたりするなら土下座もするでしょう。でかいプロジェクトをごり押ししたり、うんと言わないキーマンを説得したり。土下座で仕事が回るなら躊躇しません。

ただ、この場合は「全角と半角を間違える」というミスだけです。このことで土下座をさせられるのキツイなあ・・・・土下座は例の和室だったり、クマの罠がある屋外だったりしたとのこと。砂をかむ思いだったでしょう。

その時の証人の気持ちを想像すればするほど、ゆらゆらと怒りがわいてきます。そしてすぐに悲しくなって泣きそうになりました。明日の被告人質問は絶対傍聴しなければ。